日記

見たものメモ

ル・コルビュジエ 絵画から建築へ−ピュリスムの時代 に行きました

先週の金曜日に国立西洋に行ったのでメモ 

感じたことは忘れないうちに書き留めておきたいと思いました。

内容について覚えてる限り詳しく触れてます。

 

 

近現代の美術についてはほとんど予備知識がないので、ぶっちゃけ楽しめるか不安でした。結果はとても面白かったです。

コルビュジエについては、本当に「国立西洋の建物デザインした人」というイメージしかなかった。そして展覧会について調べてもいなかったので、ピュリスムについても何も知らず。結果予備知識としてあったのはアール・ヌーヴォー(という名称)とキュビスムについてくらい。ツイのおたくが行くって言ってたのでついて行っただけですね。ヒヒッ

今探したけど作品リストが見当たらないので下記のn部は適当です。もっとちゃんと分かれてたけど大体で分けました。合体とかさせてる。たぶん

 

入ってすぐのところにはコルビュジエがデザインした建築物・街の模型がありました。建築とかよくわからないけどここに住んだらどうだとか考えるのは好き。逆にそれくらいしかできない。

 

すぐ二階に上がって、ここからが本来の展示(だと思う)。

ここからは主に絵画の展示で、コルビュジエとオザンファンがキュビスムに対してピュリスムを打ち立てていったことを2人の作品から感じられました。作品名とかあったらわかりやすいんだろうけどリストが見当たらん泣き

ここら辺はキュビスムの事前知識があったので比較とっつきやすかったです。キュビスムピカソとかがわかりやすいかな、線で区切られた絵っぽい何かが描いてあるやつです。グリッチエフェクトみたいな感じ。もともとは絵=1つの視点であったものを、色々な視点の複合体にしたって捉えれば良いのかな。間違ってたらごめんなさい。

そういったキュビスムが大きな力を持った時に、コルビュジエとオザンファンは画面が煩雑である、と考えたわけです。ピュリスムキュビスムと同じく、1つのものを複数の視点から見て描いているわけだけど、大きく違うのは「幾何学的に」配置されているということ。第1部に展示されている絵はほとんど静物画で、モチーフもギター・瓶・本・皿など共通しているの変遷がわかりやすかった。

絵を描くようになってから構図とかを考えるようになったんだけど、ピュリスムの絵は統一感がすごい。本の上辺とギターのネックが一直線になっていて、その直線は実はキャンバスの対角線に沿ってたみたいな。そういう発見は絵画を見るというより、感じたといったほうが正しいのかも。多分同じようなこと何回も言うと思う。至言

 

第2部はキュビスムの画家の絵が展示されていました。パーっと見て思ったのはキュビスムの絵、暗っ!!!

コルビュジエが特異だったり展示されていたものがたまたまそうだっただけかもだけど、それだけ印象が違くてびっくり。キュビスムになるとやっぱ初見では何がどこに描いてあるのかわからなくて、タイトルや感性を頼りに探すのが楽しかった。

特に自分で考えるときは、そのものの形をイメージして頭の中でCGモデルをぐるぐる回転させるように探す感覚が新しかった。

同じスペースに彫刻が置いてあって、まさにキュビスム絵画の具現化、みたいなものが置いてあった。これ、個人的にめちゃくちゃ感動しちゃったポイントなんですけど、キュビスムが「複数の視点を1つに落とし込む行為」で、彫刻は「複数の視点から眺められる芸術作品」な訳ですよ。

彫刻はその時点でキュビスムのノルマを達成していると言うのに、

(多面的な)像→(平面的で)多面的な絵画→(平面的で)多面的な像

と言う回りくどい回帰(帰ってはいないけど)をしている。

微積っぽい(文系) 書いてみたけどめちゃくちゃ伝え辛い

 

第3部はピュリスムの最盛期みたいな感じ。ここら辺の絵は「オザンファン 和音」で探したらすぐ出てくるやつ。(調べたらオザンファンの絵でした)内容的には第1部と似ている。決定的に違うのは、「輪郭線がなくなった」と言うこと。

輪郭線の崩壊といえばモンドリアンが浮かびます。柄の人。

リンゴの樹の連作で調べれば出てくるけど、コンポジション(タイルみたいなの)を描く前は普通の絵を描いていて、その樹の描かれ方の変遷が抽象画の変遷としてはとてもわかりやすかった。

最初は普通の樹を写実的に描いていたけど、次第に枝が弧を描くような絵になり、最終的には布袋のギターみたいなデザイン(この例えどうなんだ)になっていくと言うもの。この具象→抽象の過程で枝同士の間隔であったりとか、それらが囲んでいる空間とかが無くなっている。

ピュリスムの場合は、輪郭線が無くなったと言う表現より合体したと言うほうが正しかったかも。特別展のサイトにある3枚目の絵が好きで、特にこれは輪郭線の合体についてわかりやすく教えてくれた。

水差しの口のところがワイングラスの下のところになっていたり、グラスの口径がギターのサウンドホールになっていたりしている。見ていて楽しい。

1部の絵もそうだけど構図について練ってるラフや習作があって計画的だな〜〜と思いました(は?)

 

第4部はピュリスムの最期について。ここら辺の絵は見てわかったけどこれまでのものと毛色が違ってた。特に前部ほどの幾何学の統一感というものが感じられなかったかも。モチーフに女性の立ち姿が出てきたのも変わった、と感じた要因かもしれない。これまでの絵はギターや本の静物画や、コンポジションなどだったので。

 

勢いで書いたらだいぶ長くなっててワロタ まぁメモなので文章化することに意味があると思いたいです。

 

近代美術わからん〜って感じだったけどなかなか、というかめちゃくちゃ楽しめました。ルーベンスとかフェルメールとかそこらへんに比べて来場者少ないのも見やすくてGOOD 逆に平日なのにコミコミだったフェルメールヤバい

 

 

あと国立西洋行ったら常設にあるハンマースホイの絵を見てくれ やばくない?これ 来年の展早く行きたい、あわよくば複製画も買いたい

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ピアノを弾く妻イーダのいる室内